◇セCSファイナルステージ第6戦 巨人―DeNA(2024年10月21日 東京D)
巨人の戸郷翔征投手(24)が初戦から中4日でクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第6戦に先発登板。2点リードを追いつかれ、5回途中6安打2失点で降板した。
8月1日の阪神戦(甲子園)以来となる岸田とのバッテリーで4回まで3安打無失点。プロ6年目でポストシーズン(PS)通算9試合目の登板だったが、待望の初勝利はまたもお預けとなった。
大城卓とコンビを組んだ16日の初戦では登板間隔が空いたことも影響したのか、初回からややボールが高く、得意のフォークボールも思うように落ちず。4回先頭の3番・佐野に真ん中へ入ったフォークボールを完璧に捉えられて右翼スタンド中段に運ばれた。
1点先制を許し、これが相手の決勝点。味方打線は相手先発左腕・ケイに6回までわずか1安打に抑え込まれ、結局、4安打で零敗した。戸郷は6回1/3で110球を投げ、6安打2失点と力投したが、敗戦投手となった。
そこからチームは悪夢のようなCS開幕3連敗。一気に土俵際まで追い詰められたが、そこから2連勝と盛り返してこの日のラスト第6戦に持ち込んだ。
相手先発投手も初戦で投げ合ったケイで、並々ならぬ決意で臨んだマウンド。初回を3者凡退で立ち上がると、その裏、味方打線がノーヒットで1点先制。4回には戸郷自らセーフティースクイズを成功させて2点リードを奪った。
だが、2―0で迎えた5回だった。先頭の7番・梶原に右前打されると、続く8番の森敬に高め直球を右中間に運ばれて適時三塁打とされ、1点差。
続く代打・フォードにはフォークボールを中前に弾き返されて追いつかれた。その後、2死二塁となり、打席に初戦で本塁打されている佐野を迎えると、ここで阿部監督がマウンドに向かい、降板となった。
投球内容は4回2/3で打者20人に対して82球を投げ、6安打2失点。4三振を奪い、四死球なし、直球の最速は151キロだった。
戸郷は初戦の試合後、「いい流れをつくれなかったので申し訳なかった」と敗戦の責任を背負い込んだが、7回途中の降板時にはマウンドまで来た阿部監督とその場で少し長く話して第6戦での先発の話もされており「投げる番が来たら次はしっかり抑えられるように準備したい」と意気込んでいた。