◇セCSファイナルステージ第6戦 巨人2―3DeNA(2024年10月21日 東京D)
巨人のエリエ・ヘルナンデス外野手(29=ドミニカ共和国)はクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ最終戦となった第6戦で「5番・中堅」に入り、3試合連続で先発出場。だが、4打数無安打に終わり、待望のポストシーズン(PS)初安打は出なかった。
“格安優良助っ人”にとっても無念のCS敗退だ。
5月下旬に加入し、チームの救世主的存在だったヘルナンデスは8月11日に行われた中日戦(バンテリンD)の中堅守備中に左手首を骨折した。
当初は今季絶望の可能性もあったが、驚異的な回復力を見せ、10月3日には両手でのバットスイングを開始。同15日にシート打撃を始めると、同17日の「みやざきフェニックス・リーグ」ハンファ(韓国)戦で67日ぶりに実戦復帰して走者一掃の3点適時二塁打を放った。
チームのCS開幕3連敗を受け、実戦1試合で緊急招集され、19日に出場選手登録。いきなり「5番・中堅」に入って先発出場となったが、4打数無安打で、前日20日の第5戦も3打数無安打と試合前まで7打席連続無安打。この日の4打席を加えて11打席無安打での終戦となった。
それでも、チームが開幕3連敗からの2連勝で優勝チームにあらかじめ与えられた1勝を含めて3勝3敗のタイとし、逆王手をかけた前日20日の第5戦では9回2死からDeNAの代打・筒香が放った中飛をつかんだのがヘルナンデス。その時に全身で喜びを爆発させる姿に胸を熱くしたファンも多かった。“ほぼぶっつけ本番”で戻って来てくれたエリー。来季の活躍を誰もが願っている。