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ソフトバンク 1位指名は明大・宗山が濃厚 小久保監督「十数年に一人の逸材という報告ですよ」

スポニチアネックス 2024年10月24日 5時27分

 プロ野球の新人選手選択会議(ドラフト会議)はきょう24日、都内のホテルで開催される。ソフトバンクは23日にスカウト会議を行い、1位指名選手を決定。5年ぶりに事前の公表はしなかったが、超目玉の明大・宗山塁内野手(21)の指名が濃厚だ。競合は必至で抽選になった場合のくじを引く小久保裕紀監督(53)は「十数年に一人の逸材と聞いている」と語り、アマ球界No・1遊撃手との縁にかける。

 競合必至の“宗山ドラフト”とまで言われてきた24年。球団は戦略上、非公表としたが、小久保監督は事前に評価を聞いている。

 「十数年に一人の逸材という報告ですよ。ドラフトは決めるのは僕じゃなくて球団」。上京するために福岡空港に到着するなり、小久保監督は明大が誇るショートストップをチームとして高く評価していると明かした。

 宗山は広陵から明大に進むと、1年春に正遊撃手として台頭。持ち前のミート力で広角にはじき返し、2年春に打率・429で首位打者を獲得。今秋にはリーグ史上34人目の通算100安打、通算10本塁打を達成した。

 さらに高い世評を得るのが守備力だ。遠投110メートルの強肩から繰り出す送球には安定感があり、柔らかなグラブさばきは一級品。侍ジャパン初選出の3月には、井端監督から「姿に華があり、能力が高い。一番はスローイングがいいこと。(西武)源田に似ている」と絶賛された。

 チームは今季4年ぶりにリーグ制覇を達成した。遊撃手は不動のレギュラーである今宮が133試合に出場するなど、躍動。ただ、来季34歳シーズンを迎え、世代交代の準備が必要になっているのも事実だ。22年には事前にイヒネの指名を公表し、1位指名で獲得に成功したが、育成途上でレギュラー定着までには時間を要する。

 この日、永井智浩編成育成本部長は1位指名は決めたと明かし、「今回の市場を考えると公表するメリットはなさそう。一番、高く評価している選手にいきたい」と公表は避けた。それでも宗山の評価に関しては「高く評価をしていますし確実にショートを守れる」と最上級の評価をしていることは認めた。

 監督に就任した昨年オフに初めて出席したドラフトでは1位を事前公表し、3球団が競合した国学院大の左腕・武内(西武)の抽選に挑んだが、右手で引いた封筒に“残り福”はなかった。今回、宗山に入札した場合も競合は避けられない。

 「くじになるか分からへんやろう」と指揮官はけむに巻いたが、本番ではその手に運命の巡り合わせをたぐり寄せる。

 ◇宗山 塁(むねやま・るい)2003年(平15)2月27日生まれ、広島県三次市出身の21歳。三良坂小1年で野球を始め、三良坂中では軟式の高陽スカイバンズでプレー。広陵(広島)では1年夏、2年春に甲子園出場。明大では1年春からリーグ戦に出場し、通算86試合で打率・342、10本塁打、59打点。116安打はリーグ歴代8位タイ。1メートル75、78キロ。右投げ左打ち。

 《関大・金丸は左腕でNo・1》○…永井編成育成本部長は、宗山と人気を分けることになりそうな関大の左腕・金丸についても「ここ何年かで見た左腕でいうと、No・1という評価はスカウトの中ではある」と投手最上位とした。また、昨季は支配下7人、育成8人を指名したが、今回は「リストは絞り込んだ」とし、例年より少ない指名になる可能性も語った。

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