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後藤謙次氏 衆院選で与党過半数割れした理由指摘 「自民党の一番の誤算と言ってもいいのは…」

スポニチアネックス 2024年10月28日 19時36分

 ジャーナリストで白鴎大名誉教授の後藤謙次氏が28日、テレビ朝日「大下容子ワイド!スクランブル」(月~金曜前10・25)にゲスト出演。27日の衆院選について解説した。

 28日未明、全465議席の当選者が確定し、自民、公明両党の与党は計215議席で過半数(233)を割り込んだ。派閥裏金事件が影響し自民は公示前から65減らして191議席、公明党は8減の24議席にとどまり、大敗を喫した。

 後藤氏は「非常に大きな落差で驚いた。最後の“2000万円”が効きましたね。自民党職員に聞いても、あれで20人、落選が増えただろうと。そういう点では自民党支持者の自民党離れというのが象徴的に起きている。プラス甘利さんの落選のように世代交代も同時に進行している。さらに自民党の一番の誤算と言ってもいいのは公明党がここまで議席を減らすと思っていなかったということ。だいたい28議席くらいでとどまるだろうという見方でしたが、一気に24。代表も落選と基本の自公が崩れてきたのが特徴」と指摘した。

 自民党では1カ月前に総裁選が行われたばかり。「石破さんに代わる人もなかなかいない。石破さんの辞めない意思というのも相当強い。それは自分がやりたいことが残ってるし、ここで政治を混乱させてはならないという気持ちもあるんでしょう」と推測。

 また、「石破さんは(開票速報の)各局インタビューが一つの勝負どころだと考えていた節がある。絶対に弱気な姿勢は見せないと。あるいは退陣につながることは口にしないということをどうも徹底して昨日は乗り切って。さらに今日から次の構築に入る」と解説。「辞めない首相はしぶとい」として過去の例を挙げた上で「総理が辞めないと言っているとなかなか抵抗が強くて降ろせないということはある」と語った。

 今後の最大のポイントとして「のちのち出て来ると思いますが、首班指名選挙これをどう乗り切るかというところが最大のポイント。過半数をとった政党はどこもない。結局、(立憲民主党代表の)野田(佳彦)さんと石破さんの決選投票となる。決選投票で他の野党が何党か野田さんという名前を書いてしまえば、国会の決定ですから、首班は準備ができている、できていないに関わらず野田さんになるわけです」と解説。

 自民党としては「立憲以外の政党に対してどうか野田さんと書かないでほしいと。これが当面の最大の戦略になるだろう。自民党の数を増やすよりは、野田さんと書きたいという政党をいかに減らして、場合によっては棄権にまわってもらうとか。少数与党政権といっても首班指名選挙が最大のハードルとなって横たわっていると思う」と述べた。

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