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【筑後鷹】3年目の左腕・木村大成 川越コーチとのミニキャンプで自信と球威を取り戻した

スポニチアネックス 2024年10月29日 5時2分

 ソフトバンクの3年目左腕、木村大成投手(21)は、ウエスタン・リーグの終盤戦で先発として結果を残すなどブレークの兆しが見えてきた。春先は不振に陥り、川越英隆4軍投手コーチと約1カ月のミニキャンプを行い、自信と球威を取り戻した。1軍しか見えていないという左腕が思いを語った。

 その名の通りに“大成”する足がかりをつかんだ。木村大はシーズン終盤に2軍に定着し、今季最終戦だった9月29日の広島戦(由宇)で先発し、5回2安打無失点の好投。計4試合で2勝1敗、防御率2・19でシーズンを終え、「ちょっとだけ結果が出て自分の形が見えてきたのは凄くでかい」と手応えを得た。

 140キロ台の直球に切れ味鋭いスライダーを武器とする高卒3年目の左腕。春先は「顔が死んでいたと思います」と振り返るほど迷いが生じていた。フォームに固執するあまりバランスを崩し、思うようなボールを投げられない。結果もついてこなかった。「何をしてもダメやったので野球のことを考えたくなかったのは正直あります」。4軍の首脳陣と話し合い、川越4軍投手コーチから「一回トレーニングしてみるか?」と提案を受けた。「3年目で恥ずかしいですけど、そうなっちゃいました」。技術面の見直しと筋力トレーニング中心のミニキャンプに1カ月ほど取り組んだ。

 同期入団の正木や川村が1軍で猛アピールをする中、必死にもがいていた。川越コーチは「あいつも(投手らしく)我が強い。技術面もそうですけど、特にマインドの部分を中心に。しっかり自分で納得して向かえるように」と、とことんまで付き合った練習を振り返る。無理強いせずしっかりコミュニケーションを取りながら修正を図ったという。ミニキャンプ後は140キロ台中盤が安定して出るようになった。「コントロール、球威は圧倒的に良くなりました。フォームが安定したのが大きいと思います」と木村大。何より投げることが楽しくなった。

 高卒3年目のシーズンを終えて、1軍登板はまだない。来年は勝負の年になる。「1軍で投げることしか考えていない」。来季こそ戦力となるべく、この秋から中身を突き詰めていく。(杉浦 友樹)

 ◇木村 大成(きむら・たいせい)2003年(平15)9月12日生まれ、北海道出身の21歳。北海では3年春、夏に2季連続で甲子園に出場。21年ドラフト3位でソフトバンクに入団。ここまで1軍登板はなし。1メートル80、81キロ。左投げ左打ち。

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