フジテレビが独占中継する大谷翔平所属のドジャースとヤンキースのワールドシリーズ(WS)の平均世帯視聴率が28日、明らかになった。26日の第1戦が12・7%、27日の第2戦が13・9%(いずれもビデオリサーチ調べ、関東地区)と好数値を記録。同時間帯の前4週の平均がそれぞれ3・0%、2・8%だったため“大谷効果”で4倍近く数値を上昇させたことになる。
WSの放送権は各局の持ち回りで、今回はフジが偶然手に入れた形。その幸運を最大限に生かそうと社内でも躍起になっており、25日の定例会見では港浩一社長も「歴史的な世紀の一戦を届けられることは、この仕事をしていて大きな喜び。個人的にはドジャースが4勝3敗で勝ってくれたら」と語っていた。
チャンスを逃すまいと、夜にはダイジェスト版も放送する異例の“大谷編成”を敢行。26日が8・1%、27日が5・6%だった。ちょうど裏にはTBSで日本シリーズも放送されており、第1戦が10・5%、第2戦が6・9%と肉薄する数字を叩き出していた。
きょう3戦目の日本シリーズはフジの独占中継が決まっている。この日もプレーボールまでWSの録画を放送する予定で、同局関係者は「日本の野球ファンを取り込めるまたとないチャンス」と気合が入っている。