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大の里 ちょんまげ大関Vだ!初場所で最速綱獲りへ「思い切ってやる」

スポニチアネックス 2024年10月29日 4時46分

 日本相撲協会は28日、大相撲九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)の新番付を発表した。年6場所制以降では最速の新入幕から5場所で昇進した新大関・大の里(24=二所ノ関部屋)が福岡市西区の部屋宿舎で会見。秋巡業で途中離脱の要因となった感染症も回復し、看板力士としての揺るぎない決意を示した。初土俵から1年半。大銀杏(おおいちょう)を結えない“初”のちょんまげ大関として06年夏場所の白鵬以来となる新大関Vを目指す。

 いつになく引き締まった表情が看板力士として決意の表れだった。新番付で自身のしこ名を確認した大の里は「より一層引き締めないと駄目だなという気持ちになった。初日を迎えれば、得るものや知ることがたくさんあると思う。そこに向けて、稽古を頑張っていきたい」と述べた。

 公の場に姿を見せるのは17日の京都市巡業以来。秋巡業を途中離脱し、「アデノウイルス感染症」による体調不良も心配されたが、元気な姿で「回復しました。徐々に体も動かしている。初日に向けて焦らずにやっていくだけ」と不安を一掃。きょう29日から九州場所に向けて始動することを明かした。

 1年前はまだ十両だった。1月の初場所から5場所中4場所で2桁勝利を挙げ、2度の優勝。歴史的なスピード出世に「1年前の自分と比べると、想像していないところにいる。自分自身、まだ追い付いていない部分も、慣れていない部分もたくさんある」と心境を吐露する。関係者によると大銀杏は場所中も結えない見通しで「極めて異例」(相撲協会広報部)のちょんまげ大関として納めの場所に臨む。

 白鵬以来18年ぶりの新大関優勝を果たせば、来年1月の初場所は史上最速の綱獲りが懸かる。大の里は「誰にでもなれる番付ではないし、そう簡単に手に入るものでもない」と控えめながら「大関として経験を積んでいけば、さらに見えてくるものがあると思う。思い切ってやるだけ」と夢舞台を追い求める姿勢をのぞかせた。

 ○…大の里の出身地、石川県津幡町で初めて巡業が行われることが決定した。この日、主催者らが同町で会見し、春巡業が行われる来年4月7日に津幡場所を開催すると発表した。10月の金沢市巡業では大関昇進を報告したが、生まれ故郷での開催には喜びも格別。番付発表の会見でも「凄く光栄なことで、自分自身頑張りたいなと思いました」とコメントした。春場所までに結果を出せば横綱として凱旋する可能性も出てきた。「上を目指して頑張ります。また石川の皆さまにいい報告がしたい」と決意を新たにしていた。

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