阪神が、今季限りで退任しフロント入りする岡田彰布前監督(66)の役職を「オーナー付き顧問」で最終調整していることが28日、分かった。秋季キャンプを視察するプランも検討されており、藤川新監督をバックアップする存在としても大きな期待がかかる。
粟井一夫球団社長は今月6日、岡田前監督の2年契約満了での退任と、フロント入りを発表。第1次、2次政権合わせて7年間でリーグ優勝2度、日本一1度、球団歴代最多となる552勝などの功績を称えるだけでなく「これだけの実績のある方なので、有形無形でお力を借りたいと思います」とチームを後方支援できるような役職を検討していることを明かしていた。
この日、岡田前監督は甲子園を訪問。チームの今季最終戦となった13日のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第2戦以来となる公の場に姿を見せた。秋季練習後の帰宅のタイミングと重なった藤川新監督と言葉を交わす場面もあった。
CS直前に風邪を発症して練習を欠席するなど体調不良のまま最後の指揮を執り、退任会見も行われず。静養を経て体調は回復しており、クラブハウス内でエアロバイクをこぐ姿が選手に目撃されるなど元気な姿を見せた。フロント入りの契約は行われなかったが、近日中に「オーナー付き顧問」の役職を打診されるもようだ。
体調や日程面などの調整次第ではあるが、岡田“顧問”が来月1日から高知県安芸市で始まる秋季キャンプを訪問するプランも進行中。教え子でもある藤川新監督を独自の観察眼や豊富な経験による助言で支えていく。