阪神・藤川新監督が“脱・米国流”を説いた。結果が出ていない投手の共通点として、トラックマンなどの最新計測機器のデータや、球速アップ重視型のトレーニングに傾倒しすぎていることを指摘した。
「アメリカからデータが入って来て、トレーニングに関しても、それをやればうまくなると思ってしまっている。プロもアマも多いけど、実際はそうではない。感性の部分が消えそうになって、(練習が結果に)直結しない選手がいる。特に高校生上がりに多い」
科学の進化で開発された練習方法を、技術まで落とし込めていない選手が多いことを危惧。走り込みを一つの例に挙げながら「基礎」の重要性を訴えた。現状の強化法が最善ではないといい「基礎トレーニングとピッチングが連動していない。ストレングス(肉体強化)部門の見直しも必要。チーム全体として」と改革も示唆した。
球団スペシャルアシスタントと評論家の経験から、米国の最新事情に明るい。日米の善しあしを踏まえ、和洋折衷のオリジナル育成案が出てきそうだ。(倉世古 洋平)