女子ラグビー日本代表「サクラフィフティーン」のレスリー・マッケンジー・ヘッドコーチ(HC、43)が29日、今季の総括と来年のW杯イングランド大会へ向けた会見を開いた。
今季はフィジー遠征や、南アフリカで開催された国際大会「WXV2」などに参加。WXV2では白星は挙げられなかったが、スコットランドなどの強豪国を相手に善戦した。「タフな戦いが続いた。(日本が)今どの地点にいるのか、これからどこに向かっていくべきなのか、正確な理解を得られた」とマッケンジーHCは。「簡単に打ち負かすことのできない相手に、もう少しで手が届くところまでいけたと実感している」とサクラフィフティーンを評価した。
今月17日に、W杯イングランド大会(来年8月開幕)の予選組み合わせが決定。世界ランキング11位の日本は、同3位のニュージーランド、同6位のアイルランド、同13位のスペインと同じ組となった。指揮官は「3つの連続した試合でパフォーマンスを発揮しないといけない。アイルランド戦とスペイン戦が大きなターゲットになる。すごくワクワクしている。予選を突破して準々決勝に進んでいきたい」と目標を明確にした。
強豪国に比べて体格に劣るサクラフィフティーンを「トライをどんどん重ねていくようなチームではない」と分析。「だからこそ、得点に変換できる機会で得点につなげないといけない。ラインアウトやモールが大事」とセットプレーの重要さを説いた。
FW長田いろは主将(25=アルカス熊谷)は「年間でのテストマッチが多くて、経験の浅いチームには必要だったので感謝している。フィジー遠征では勝利をつかむことができて自信につながった」と総括。「(世界では)女子ラグビー界が今盛り上がっているので、日本でも私たちが盛り上げたい。憧れられるように、夢や希望を与えられるようになりたい」と話した。
SH津久井萌(24=横河武蔵野アルテミ・スターズ)は「勝てるような試合をできるようになったのが成長」と手応え。W杯へ向け「ニュージーランド戦は出たことがないので試合できるのを楽しみにしている。ラグビー大国のイングランドで試合できるのも楽しみ」と心待ちにしていた。