◇ワールドシリーズ第3戦 ヤンキース 2―4ドジャース(2024年10月28日 ニューヨーク)
ヤンキースは3連敗で崖っ縁に追い込まれた。試合後の会見。アーロン・ブーン監督は7試合制のポストシーズンで3連敗からの逆転4連勝が、過去40度中1度しかないことを質問した記者をにらみつけるように言葉を絞り出した。「明日の試合に集中している。まずは1試合をつかみ取らなければならない」
3試合で計7得点と打線が低調だ。中でも58本塁打、144打点で2冠の主砲ジャッジは、3打数無安打1四球と不発で、3試合を通じて12打数1安打の打率.083で7三振。「チームの力に全くなれていない」と責任を背負い込み、「ただ何か一つ、いいスイング、いい打席、いいプレーがあれば全てを変えることができる」と必死に前を向いた。
松井秀喜氏がMVPに輝いた09年以来のワールドシリーズで、逆襲はあるのか。指揮官は史上2例目の奇跡を信じ「うまくいけば素晴らしいストーリーになる。世界に衝撃を与える」と巻き返しを誓った。(笹田幸嗣通信員)