◇第49回社会人野球日本選手権第1日・1回戦 NTT東日本6―0マツゲン箕島硬式野球部(2024年10月29日 京セラD)
開幕戦となる1回戦1試合が行われ、悲願の初優勝を狙うNTT東日本が6―0でマツゲン箕島硬式野球部に快勝発進した。日本ハム・石井一成内野手(30)の弟である石井巧内野手(22)が「6番・遊撃」で出場し、3安打1打点の活躍を見せた。
兄譲りの野球センスを存分に発揮した。2点を先制した初回はなおも2死一塁。石井巧が初球の内角球を中前へ巧みに運んだ。
「初めてのピッチャー。見ることから入ると合わなくなる。ストライクなら強くスイングするつもりでした」
4―0の5回1死二塁では、フェンス直撃の左越え適時二塁打。7回の二塁打も含め放った3安打はいずれも初対戦の投手からで、高い対応力が光った。
7学年上の兄・一成は日本ハム内野手。同じ作新学院(栃木)に進学するなど「凄いと思います」と尊敬するが、試合直後に届いた連絡では「パワーねえな。メシ食え」と鋭い突っ込みが入った。
中大で東都大学通算52安打したが、昨年ドラフトでは指名漏れを経験した。悔しさを糧に、強豪社会人で1年目から遊撃のレギュラーを獲得。「このチームで二遊間を任される以上、新人だからといえ失敗は許されない」。1メートル80の大型ショート。来季のプロ解禁年に向け、まずは今大会で猛アピールする。(森田 尚忠)
▼NTT東日本・片山(オリックスからドラフト6位指名後初の公式戦。6―0の9回を1イニング1安打無失点)個人の結果だけでなく、チームの最後をいい形で終わりたいです。