◇ワールドシリーズ第4戦 ドジャースーヤンキース(2024年10月29日 ニューヨーク)
ドジャースの大谷翔平投手(30)が29日(日本時間30日)、敵地でのヤンキースとのワールドシリーズ(WS)第4戦に「1番・DH」で先発出場。5回の第3打席で左肩負傷後、初安打となる中前打を放った。
5回、スミスがソロを放って3-5と追い上げ、エドマンが四球を選んで出塁すると、ヤンキースベンチは先発・ヒルに代え、救援左腕のT・ヒルを投入した。
そのT・ヒルの第1球、内寄りの速球を振り抜き、中前に運んで一、二塁に好機を拡大した。
続くベッツの遊ゴロで二進の大谷はアウトとなったが、二塁へ果敢スライディング。ケガの影響を感じさせない全力プレーを見せた。
さらに、1死一、三塁からフリーマンのニゴロの間に三塁走者・エドマンが生還し、1点差に。フリーマンのゴロは当初、4-6-3の併殺打だったが、ドジャース側のチャレンジによるビデオ判定で打者走者・フリーマンがアウトからセーフに変わり、1点をもぎ取った。
初回の第1打席は相手先発・ヒルのスライダーを打ち上げてしまい、遊飛だった。3回の第2打席もスライダーを振り抜いたが、あとひと伸びたらず中飛に倒れた。
大谷は第2戦の7回に二盗を試みた際に左肩を亜脱臼。試合直後にニューヨークへ移動したチーム本隊とは別に精密検査を受けてからチームに合流。MRI検査では部分的な脱臼が確認されたものの「構造的な損傷はなかった」として、前日28日(同29日)の第3戦も強行出場。3打数無安打ながら2四死球で2度出塁し、患部への負荷がかからないよう塁に出た際は左手でユニホームをつかむなど細心の注意を払いながらプレーを続けた。
試合後、強行出場について「出られるなら出たいというか、出る準備をするのが当然」と語り「痛みも引いてきているので、自分のスイングが戻って来てるのかな」とした。
ドジャースとヤンキースの東西名門がワールドシリーズを戦うのは1981年以来43年ぶり12度目。大谷とジャッジ、両リーグ本塁打王同士の対決に周囲の注目度も例年になく高まっている。大谷がWSでアーチを描けば、日本選手では2003、2009年の松井秀喜以来、2人目。また、あと1本でPS4号となり、こちらも日本選手最多の松井に並ぶことになる。
ドジャースは対戦成績3勝0敗で第4戦を迎えており、この日の試合に勝てば、2020年以来、4年ぶりの世界一が決まる。