◇SMBC日本シリーズ2024第4戦 ソフトバンク0―5DeNA(2024年10月30日 みずほペイペイD)
SMBC日本シリーズ2024は30日、みずほペイペイドームで第4戦が行われ、ソフトバンクは0―5で敗れ、連敗で2勝2敗のタイとなった。DeNAの先発左腕・ケイに対して、小久保裕紀監督(53)は先発に左打者を6人並べる打線を組むも不発。同じDeNAとの対戦だった17年第4戦以来の日本シリーズでの零敗となった。守りでは前日29日の第3戦に続き継投が裏目に出て、4年ぶりの日本一に王手とはならなかった。
試合後、連敗で2勝2敗のタイに持ち込まれた小久保監督はDeNAの先発左腕・ケイを称えた。「めちゃくちゃ良かった。3回まで飛ばして、あれはなかなか打てん。へばってチャンスはありましたけど」と脱帽した。
初回の先頭・柳田から2回の先頭・山川まで4者連続三振。長い日本シリーズの歴史で初の屈辱だった。左腕に対して先発に左打者を6人並べたが、3回までパーフェクトに抑え込まれた。「右の方が対応が難しいとの判断です」と指揮官。ケイの前に7回まで4安打無得点だった。日本シリーズでの零敗は同じくDeNAと対戦した17年の第4戦(横浜)以来となった。
前日29日の第3戦では同じく左腕・エース東の前に7回までに10安打を放つも1点しか奪えなかった。敵地で2連勝して勢いをつけて本拠地に戻ったはずが、なぜかバットが湿っている。
守りでは継投がはまらなかった。先発・石川は4回にオースティンから先制ソロを浴びるも6回途中4安打1失点と粘った。0―1の6回2死一塁で2番手・尾形を投入し、回またぎの7回に4点を奪われた。先頭・宮崎にソロを浴び、リードを2点とされた。勢いづいたDeNA打線を止められず、尾形は2死しか奪えずに3安打4失点。前日29日も先発・スチュワートに代えて同点の5回から2番手として大津を送ったが、同じく先頭・桑原にソロを被弾。小さほころびが命取りとなる短期決戦で投打ともチグハグしている。
2連勝からまさかの2連敗。日本シリーズでの連敗はこれもDeNAに17年シリーズで第4、5戦で敗れて以来だ。ただ、勝敗が五分になったにすぎない。小久保監督は「どこであろうと一戦必勝。横浜で決まりますね」と最後まで笑顔で通し、リーグ優勝監督としての風格を保ち続けた。最高峰の戦いで本拠地3連敗だけは避けねばならない。攻守とも立て直し、きょう31日の第5戦で必ず王手をかける。 (井上 満夫)
○…ソフトバンクが連敗し、2勝2敗のタイとなった。過去の日本シリーズで2連勝→2連敗は12例(引き分け有りは含まない)。勢いがそがれて劣勢かと思いきや、そのうち7例が日本一になっている。大事なのは第5戦の勝敗。第5戦に勝利した7例のうち6例が日本一になっている。第5戦で黒星を喫しながら日本一になったのは03年のダイエーだけで、他4例は全て敗れている。