大相撲九州場所(11月10日初日、福岡国際センター)へ向けた稽古が31日、福岡県志免町の時津風部屋で行われ、成績次第で大関復帰の可能性がある東関脇・霧島(28=音羽山部屋)が西関脇・大栄翔(30=追手風部屋)らと19番取った。他に西小結・正代(32=時津風部屋)、東前頭3枚目・阿炎(30=錣山部屋)、東前頭6枚目・隆の勝(29=常磐山部屋)、西前頭6枚目・錦木(34=伊勢ノ海部屋)、西前頭15枚目・時疾風(28=時津風部屋)の幕内力士が集結。7人で計36番取った、半分以上で土俵を占拠した。
勝ち残りで行う申し合いは、勝てば勝つほど番数を重ねられる。同じく時津風部屋へ出稽古した前日の17番に続いて、元大関の存在感を発揮した。
それでも言った。「やり過ぎるとケガをする。去年の九州場所前もたくさん稽古したけれど、小さなケガがあったので」
大関昇進後3場所目の昨年は、13勝して2度目の優勝を飾った。今回時津風部屋へ通うのは昨年も通って好結果へ結びつけられた記憶からだそうで、「ここでいい稽古ができた。初日までいい稽古をして、場所が始まったらケガしないようにしたい」。自らを角界へ導いてくれた元師匠、元大関・霧島の最後のご当所場所を飾れた。その再現を期し、番数はこなしながらもケガへの注意を怠らない意識を強調した。
首痛などの影響で夏場所で大関から陥落したが、翌名古屋場所から8勝、12勝と復調してきた。今場所13勝まで勝ち星を積み重ねられたら、三役で3場所33勝の昇進目安に達する。「そういう考えもあるが、まずは自分のやることをやっていかないと」。今後も出稽古中心に仕上げていくという。