◇ワールドシリーズ第5戦 ドジャース7―6ヤンキース（2024年10月30日 ニューヨーク）
ドジャースの大谷翔平投手（30）が、世界の頂に立った。30日（日本時間31日）、敵地でのヤンキースとのワールドシリーズ（WS）第5戦に「1番・DH」で先発出場。第2戦で二盗を試みた際に左肩を亜脱臼して左肩の状態が心配される中で無安打に終わったが、6―6の8回1死一、三塁では打撃妨害で出塁し、ムーキー・ベッツ外野手（32）の決勝犠飛をおぜん立て。最大5点のビハインドをはね返し、劇的な逆転勝利でメジャー移籍7年目、ドジャース移籍1年目で悲願の世界一に輝いた。
レギュラーシーズンでは、史上初となる50本塁打＆50盗塁を悠々クリアする54本塁打59盗塁の「54―59」をマーク。初めて出場したポストシーズンでも奮闘を続け、WSでは第2戦で左肩を亜脱臼したものの、欠場することなく打席でヤンキースにプレッシャーを与え続けた。
大谷は試合後、NHKで解説を務めていた日本ハムの先輩にあたる田中賢介氏の取材に応じ「新しいチームに来て最高の終わり方ができて最高の１年だったなと思います」と満面の笑みを浮かべ「（チームメートは）良い選手でもあり、いい人達でもあり、まとまった素晴らしいチームだなと思います」としみじみ。日本のファンへ向け「シーズン中から遠いところ球場に応援に来てもらったり、声援が力になったので良い終わり方ができて最高のシーズンになったなと思います」と感謝を伝えた。
今年2月、真美子夫人との結婚を発表。そして、ワールドシリーズ制覇も成し遂げた。高校時代に作成した人生設計シートでは、26歳で「ワールドシリーズ制覇 結婚」と書かれていた。29歳で結婚発表、30歳でのWS制覇。3～4年の遅れはあったが、同じ年に結婚指輪とチャンピオンリングという有言実行の「Wリング」となった。
ちなみに人生設計シートでは30歳は「日本人最多勝利」となっていた。WS2度目の制覇は32歳、3度目制覇は34歳としているが、漫画でも描けないような活躍を続ける大谷なら、人生設計シートを超えていく可能性も十分だ。