◇ワールドシリーズ第5戦 ドジャース7ー6ヤンキース(2024年10月30日 ニューヨーク)
ドジャースのフレディ・フリーマン内野手(35)が30日(日本時間31日)、敵地でのヤンキースとのワールドシリーズ(WS)第5戦に「3番・一塁」で先発出場。5回に適時打を放つなど、4打数1安打2打点で勝利に貢献し、チームを4年ぶりの世界一に導いた。WSは5試合で20打数6安打、12打点、4本塁打を記録し、MVPに輝いた。
フリーマンは1-5の5回2死満塁の第3打席で中前に2点打を放ち、この回の一挙5得点を演出した。
4年ぶりの世界一はこの男の一発から始まった。延長にもつれ込む大熱戦となった第1戦。2―3の10回にWS史上初の逆転サヨナラ満塁弾でチームに勢いを呼び込むと、頼れるベテランが打線をけん引し続けた。
第2戦ではT・ヘルナンデスと球団史上43年ぶり2度目となるWSでの連弾を記録。ニューヨークに場所を移した第3戦、第4戦ではいずれも初回に先制2ランを放ち、史上初のWS6戦連続本塁打を記録。記録にも記憶にも残るシリーズとなった。
また、ワールドシリーズ12打点はメジャータイ記録となった。
9月26日のパドレス戦で右足首を捻挫し、一時はプレーオフの出場自体が危ぶまれた。レギュラーシーズン最終カードとなったロッキーズ3連戦を欠場し、回復に努めたが、メッツとのナ・リーグ優勝決定シリーズは第4戦、第6戦を欠場。体調が万全でない中、強い使命感でグラウンドに立ち続けた。
MVPが発表されると、フリーマンは「ここにいる皆のサポートがなければ、私はここにいません。球団、チームメート、家族たちのおかげです。最高です!」と声を張り上げ「MVPトロフィーでなく優勝トロフィーがすべてです」と個人の成績よりもチームのワールドチャンピオンが一番うれしいと胸を張った。
そして「最高です。毎年、これが私たちの目標なのです。最高のシーズンでした!」と世界一の余韻に浸った。
12打点とタイ記録を樹立したことには「12打点っていうのは、チームメートたちが出塁してくれていたってこと。素晴らしい気分です」と他の選手たちのおかげと感謝した。
この日の試合を振り返り、5点を追う劣勢だったものの「最初の3イニング、とにかく1点をまず取ろうと言ってました。相手のミスがあればそこを活用しない手はありません。本当に素晴らしい戦い方でした。またブルペンも素晴らしい活躍でした」と語った。