◇ワールドシリーズ第5戦 ドジャース7ー6ヤンキース(2024年10月30日 ニューヨーク)
ドジャースのフレディ・フリーマン内野手(35)が30日(日本時間31日)、敵地でのヤンキースとのワールドシリーズ(WS)第5戦に「3番・一塁」で先発出場。5回に適時打を放つなど、4打数1安打2打点で勝利に貢献し、チームを4年ぶりの世界一に導いた。WSは5試合で20打数6安打、12打点、4本塁打を記録し、MVPに輝いた。
フリーマンは激動の今季を振り返り「今年のスタートが筋書き立てられていたわけではないが、そういうことが起こるとチームメイトが団結することがあるように思う。1年目のチームメイトが最高のシーズンを送れるようにサポートし、彼が史上最高と思えるようなシーズンを過ごしたのは本当に特別なことだ」と“水原事件”を乗り越えた大谷を称え、チーム一丸となったサポートがあったとした。
そして「スプリングトレーニングの際は優勝を目指してスタートする。何が起こるか分からないので、(優勝は)最も難しいことだと思う」とし「(パドレスとの)地区シリーズでは2勝1敗で負けていて、そこで引き離されていた可能性があった。そこから2試合に勝って逆転し、ここまでの勢いを維持できたのはまさに特別なチームだったからだ」と地区シリーズで王手をかけられ崖っ縁に立たされてからのここまでの勝ち上がりに胸を張った。
自身も三男・マキシマスくんの大病や右手中指の骨折、さらにはレギュラーシーズン最終盤に右足首捻挫と心身ともに負担のかかるシーズンとなっただけに「様々なことを学んだ。家族で経験したことは、経験しないに越したことはなかった。ただ、マキシマスは今、本当に元気です。彼は特別な子だけれど、3か月間は苦労した。本当に大変だった」と振り返り「シーズン終盤にはケガもあったが、最終的にはすべてが報われたような気がする。マキシマスをベースボールと比較することはできない。それはまったく別々のことだが、彼が元気になったので、(今季には)少し特別な意味がある」と家族全員で乗り越えてつかんだワールドチャンピオンだと誇らしげに語った。
今ワールドシリーズは第4戦まで4試合連続本塁打を放つなど絶好調で、シリーズ12打点はメジャータイ記録となった。絶好調の時の感覚について「打席に立つと、あまり考えない。物事がスローダウンしているように見え、それが望んだ状態だ。経験は間違いなく助けになる」とフリーマン。
そして、「リーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズの間に多くの練習をこなし、ありがたいことに、スイングを練習できるくらいまでに足首は回復した。自分にとってうまくいくヒントを見つけることもできた」とワールドシリーズまでの試合がなかった4日間での練習で手応えをつかんだという。「大事なのはストライクを狙ってスイングし、ボールを見送り、失投を打つことだけ。ありがたいことに、私は5試合、それを続けることができた」とうなずいた。