元テレビ朝日社員の玉川徹氏が31日、TOKYO FM「ラジオのタマカワ」(前11・30)に生出演し、マイナンバーカードをめぐる政府対応の矛盾を指摘した。
番組では、政府がマイナンバーカードと運転免許証を一体化した「マイナ免許証」を来年3月24日から開始するニュースをピックアップ。一体化するかどうかは個人の自由で、従来の免許証も引き続き使用できる。マイナ免許証のみ、従来の免許証のみ、併用という選択肢があり、マイナ免許証を選択すると、優良運転者は免許更新時の講習をオンラインで受けることができる。
一方で、健康保険証に関しては12月2日以降は新規発行がなくなり、「マイナ保険証」に切り替わることが決定している。玉川氏は「同じ政府が同じくマイナンバーカードを使って、行政の効率化をするということで、なんでこんなに違うの?って思いません?」と疑問を口にした。
厚労省と警察庁の対応の違いについて、玉川氏は「いろいろ取材したんですけど」と前置き。「まず保険証の方は、本当は官僚の中でも、保険証も残しつつ、マイナでやりたい人、便利になるという人はそれで、という形で併用で考えていたんだけど、河野(太郎)大臣が強硬に押し切ったということらしいんですね」と解説した。
一方で、併用方針の免許証については、「免許証の更新って何であんなに頻繁にやらなきゃいけないのと思ったことない?」と、アシスタントのフリーアナウンサー原千晶に問いかけた。その上で「よく言われているのが、実は免許更新の免許センターというのは、ノンキャリアの警察官の重要な再就職先になっているんですよ。免許証をなくしてマイナに一本化したら、あそこがいらなくなっちゃう」と推測。「だから厚労省と警察庁でこんな対応が変わる、違うということじゃないかというのは、言われている話ですね」と続けた。
とはいえ、玉川氏は「客観的に言うと、免許証の(移行方法の)方が正しいと思っているんですよ」という。さらに「併用の期間というのがないと、強引に進めても進まないと思う。絶対にトラブルは起きるので、トラブルが起きてほしくたくないという方に、道を2本作っておくことは重要なこと」と指摘した。