「SMBC日本シリーズ2024」は2日、横浜スタジアムに舞台を戻し第6戦が行われる。敵地で3連勝し3勝2敗で王手をかけたDeNAは、三浦大輔監督が第3戦、第4戦で好投した東克樹投手(28)、アンソニー・ケイ投手(29)ら先発陣のベンチ入りなど、総動員の可能性を示唆。本拠で一気に、98年以来26年ぶり3度目の日本一を決める。
さえる決断力と采配で、目指すのは4連勝での頂点だ。3連勝を飾って王手をかけた敵地・福岡から、空路で横浜に戻った三浦監督。本拠で迎える第6戦へ「ずっと一緒で、その日の試合を全員で出し切って全力で戦う、そのための準備をしていく。それしかないし、うちはそれをやってきた」と改めて一戦必勝を誓った。
98年以来26年ぶりの日本一へあと1勝。本拠での2戦のうち1つ取れば、セ・リーグ初のリーグ3位からの「成り上がり日本一」が実現する。
だが、指揮官は「まず6戦目、全員で集中。何戦目とか何連勝とか関係ない」と第6戦で一気に勝負をつけることしか考えていない。「できる限りを全て考えて。どのメンバーでベストな状態でいけるかって考えていく」と第3戦で7回1失点の東を中3日、第4戦で7回零封のケイを中2日でベンチに入れるプランも否定しなかった。
本拠で連敗スタートも、敵地で投打にV字回復した。第3戦で東が初回に失点も、以降は投手陣が26イニング連続無失点と奮闘。58年の西鉄以来66年ぶりの日本シリーズ記録に並んだ。
第6戦先発は第2戦で3回途中5失点した大貫が任されたが、状況次第で救援陣を惜しみなくつぎ込む。2度のブルペンデーを駆使してワールドシリーズを制したドジャースのように、好調の投手陣で勝機を探る。
2日の横浜周辺は降水確率90%の雨予報。順延の可能性もあるが番長は「そのプランも持っているが、今は土曜日(第6戦)に向け準備する」と言い切った。
打線は3連勝中、4本塁打を含む30安打16得点と好調。お互いに敵地でしか勝利していない“外弁慶”シリーズに終止符を打ち、横浜の夜空に舞ってみせる。(大木 穂高)