◇柔道講道館杯第1日(2024年11月2日 群馬・高崎アリーナ)
女子7階級が行われ、78キロ級は16年リオデジャネイロ五輪代表の梅木真美(ALSOK)が4試合オール一本勝ちで5年ぶり4度目の優勝を果たした。
リオ五輪は2回戦敗退でメダルを逃し、その後2大会は代表入りもかなわなかった29歳のベテランは、「この大会の結果次第で、いろいろ考えないといけなかったので良かった。まだ梅木がいるんだぞというところを見せられた」と柔らかな笑みを浮かべた。
同級はパリ五輪代表争いが昨年末までもつれ、12月のグランドスラム(GS)東京大会で5位に終わった梅木は2大会ぶりの出場を逃した。失意のどん底に沈み、その後は今年2月のGSパリ大会、4月の選抜体重別選手権、皇后杯と3大会連続で初戦敗退。「辞める選択肢もゼロではなかった」と背水の陣の覚悟で今大会に臨み、得意の寝技を前面に押し出した戦いで若手を蹴散らした。
先月30日に63キロ級で五輪3大会連続出場の高市未来さんが現役を引退。これで実質的にリオ五輪の女子代表で現役は梅木1人のみとなった。同学年で公私ともに仲の良い高市さんの引退には「凄くさみしい」とこぼしたが、現役を続ける限りは、目指す目標は一つ。「簡単には言えないが、目指していきたい。曇っていた(視界)が、少しクリアになった」と話し、33歳で迎える28年ロサンゼルス五輪を目指す考えを示した。