慶大野球部は2日までに公式サイトで24年卒業生の進路一覧を公開した。10月24日のドラフト会議で指名漏れしていた清原正吾内野手(4年)は現時点では「野球を継続する」意思を持った上で進路先について「非公表」(未定)とした。西武、巨人などで歴代5位の525本塁打を放った清原和博氏(57)の長男は、9日から始まる早慶戦終了後に進路を明らかにする見込みだ。
大学4年間の集大成となる早慶戦まで残り1週間。慶大は2日、横浜市内のグラウンドでJFE東日本とオープン戦を戦い、清原は「4番・一塁」で出場して4打数3安打だった。19年には都市対抗で日本一に輝いた社会人野球の強豪投手陣から快音を響かせ、好調ぶりを示した。
指名漏れしたドラフト会議の直後、慶大・堀井哲也監督は清原の進路について「まずはリーグ戦に集中したい。その先のことはまだ決まっていない、と申しておりました」と語っていた。清原は9日から始まる早慶戦まで自身の進路について熟考する構えだ。
中学、高校と野球から離れた6年間のブランクがありながら、今春のリーグ戦は一塁手のベストナインに輝き、今秋は2本塁打したダイヤの原石。今季からNPBウエスタン・リーグに参入した、くふうハヤテはドラフト直後に「ウチなら1年でドラフト対象になる。ぜひ欲しい」と獲得に名乗りを上げ、イースタン・リーグに参入したオイシックス、BC・神奈川などの独立リーグ球団を含めて計10球団が獲得を狙っている。
この日は新たに北海道ベースボールリーグに所属する旭川が獲得に興味を示していることが分かった。くふうハヤテやオイシックス、独立リーグ球団のいずれを選んだ場合も、1年後の来秋ドラフトに再び挑戦することができる。
選択肢としては、<1>オファーを受け入れて新天地でNPB入りを狙う<2>野球を引退して一般就職を目指す、の2択。伝統の早慶戦でバットを置くのか、野球人生の岐路とするのか――。清原の決断が注目される。