◇ルヴァン杯決勝 名古屋3ー3新潟(PK5ー4)(2024年11月2日 国立競技場)
名古屋の長谷川健太監督が歴史をつくった。14年G大阪、20年FC東京に続く同杯3度目の制覇は史上初の快挙だ。
「勝負師の資質?全くないんじゃないですか。ルヴァン杯決勝は6回戦って3回。勝負師ならば勝率8割くらいはいかないと」と笑ったが、今季クラブに唯一残されたタイトルに照準を合わせ、それに徹した。
顕著だったのは10月13日の横浜との同杯準決勝2戦目。前半途中にMF中山を投入したが、機能していないと判断するや後半開始から交代させた。リーグ戦でも10月4日福岡戦以降は勝敗以上にコンディションを重視してメンバー選考。負傷明けのMF和泉は同23日G大阪戦で45分間限定で出場させた。筋肉系のトラブルで離脱していたDF河面も無理強いさせず、ファイナルに向けて調整させてきた。
「クラブには迷惑をかけたけど…」と言いつつ「何としてでもルヴァン杯のタイトルは獲らないといけないと思っていた」。この覚悟の強さこそ、長谷川監督の凄さでもある。
○…名古屋の長谷川監督は14年G大阪、20年FC東京に次ぐ最多3度目のルヴァン杯優勝。国内3大タイトルを3チームで獲得は史上初めて。また、G大阪でのリーグ戦1度、天皇杯2度を加えた計6度の優勝はオリヴェイラ、鬼木両監督の7度に次ぎ歴代3位。