◇ルヴァン杯決勝 名古屋3ー3新潟(PK5ー4)(2024年11月2日 国立競技場)
35歳のベテランが名古屋を勢いに乗せた。FW永井が前半だけで2得点。31分にGKのパスの乱れを見逃さず先制ゴールを決めると、42分はゴール前で冷静にシュートを流し込んだ。
猛烈なプレスバックも見せるなどピッチを縦横無尽に動き、後半35分に交代。ベンチからその後の激闘を見届けたエースは「(スタミナが)持つところまでフルスロットル。疲れたらバトンをつなぐ意識でやっていた」と息をついた。
22年夏、FC東京で師事した長谷川監督を慕い、プロデビューした古巣に帰還した。恩師とは20年FC東京に続くルヴァン杯制覇だ。
「3回獲った人がいないと聞いて、獲ったらすごいなと。頑張ろうと」。恩返しの思いが原動力だった。自身も名古屋の一員として初のタイトルを手にし、「うれしいっすね。復帰した時にやっぱりタイトルを獲りたいと思っていた。この年齢で獲れるとは思わなかったけれど、良かったです」と感慨に浸った。 (坂本 寛人)