◇米女子ゴルフツアー TOTOジャパンクラシック最終日(2024年11月3日 滋賀県 瀬田GC北C=6616ヤード、パー72)
悔しさも当然あるけれど、河本結の表情には充実感がにじんだ。前日に悪天候で競技が54ホールに短縮され、6打差を18ホールで追う展開。それでも17位から67をマークする意地のチャージで、6位フィニッシュを決めた。
「もう1日あっても、伸ばせたかどうかも分からない。最終日だから、気持ちを入れてやることができた」
最終18番パー5で第3打を2メートルに寄せるバーディー締めで、最終日に5つ伸ばした。この日は憧れの存在で米6勝のキム・ヒョージュ(韓国)との初めての同組。河本には中学時代にコーチから「この人のスイング凄いから」と言われた記憶があった。「アメリカに行ったり、遠回りがあったからこそ今日こうやって回れて、TOTOで最終日に良いゴルフができたかな」と実感を込めた。
19年に日本ツアーで初優勝し、20年から米ツアーに参戦。しかし生活環境になじめず、悩み抜いて翌21年シーズン途中に撤退した。そんな経験を持つからこそ、米ツアーである今大会を戦って改めて感じる。「日本で最強のプレーヤーになって、アメリカに行くっていうのが自分の目標。そうなるために、まずここで戦う技術を身に付けていきたい」。8月に5年ぶりの復活優勝を果たした26歳。自身の進む道を再確認する、充実の1週間になった。(中村 文香)