阪神紅白戦に紅組の「2番・三塁」で先発した佐藤輝が、1安打1四球と結果を残した。藤川監督が試した攻撃型オーダーの目玉である「強打の2番」として臨んだ初実戦。6回の第3打席に石黒から中前打を放った。
「詰まりながらセンターに持っていけた」
フルカウントからの7球目をはじき返し、納得の表情。安芸を埋めた虎党を自慢のフルスイングで沸かせた。
「速い球へのタイミングの合わせ方は、実戦でしか分からない。次はもっと、良い当たりを打ちたいです」
22年4月以来の「2番」の感触については「まだわからないですね」と苦笑いを浮かべた。今季まで指揮を執った岡田前監督の下では、中軸を託された25歳。一転、藤川監督には新たな可能性を模索されている。佐藤輝自身も「僕が2番はアメリカっぽい」と興味を示す起用法。近年のトレンドでもある「強打の2番」がハマれば、打線の破壊力は一気に増すはずだ。
紅白戦後には小谷野コーチと約1時間の特打を敢行した。指揮官の新構想に応えるべく、寸暇を惜しんで充実の秋を送る。 (八木 勇磨)