◇九州大学野球選手権最終日 福岡大2―1久留米工大(2024年11月3日 みずほペイペイD)
決勝が行われ、福岡大(九州六大学)が久留米工大(九州地区北部)を2―1で破り、11年ぶり5度目の優勝を果たした。先発の楠井悠太(2年)が5回1失点、2番手の久我遥希(2年)が4回無失点と2年生左腕のリレーで守り切った。11月20日からの明治神宮大会の出場を決め、開幕日の初戦で関東五連盟第2代表と対戦する。
11年ぶりの頂点に立つと、福岡大ナインはマウンドで歓喜の輪をつくった。その中心で胴上げ投手になった久我は「4年生を神宮に連れて行くことができて良かった」と喜びをかみしめた。
ともに今秋のリーグ戦でデビューした2年生左腕コンビが躍動した。先発の楠井は直球を軸にスライダーを効果的に使って5回3安打1失点。2回1死からの3者連続など9三振を奪い、「腕も振れていてより真っすぐが生きた」と胸を張った。2番手の久我は直球で押す強気の投球で4回1安打無失点。堀壮太監督は「勝つならこの形と思った。よく投げてくれた」と2人の活躍に目を細めた。
2日の準決勝では同じく2年生の朝吹が東海大九州を1―0で完封。“2年生トリオ”を中心にした充実の投手陣で初の全国優勝を目指す。 (杉浦 友樹)
≪初の全国大会に一歩届かず≫久留米工大は創部57年目での初の全国大会出場にあと一歩届かなかった。1メートル68の先発左腕・林怜央(3年)は低めの制球が絶妙で7回まで1失点に抑えたが、同点の8回2死からピンチを招き、味方失策で勝ち越され「粘り切れなかった自分が悪い」と唇をかんだ。それでも初優勝した今秋リーグ戦でMVPを獲得した自信は来年につながる。林は「一人で投げ抜けるように」とスタミナ強化を誓った。