女子ゴルフで日米通算17勝の上田桃子(38=ZOZO)が今季限りで第一線を退くことを表明したことを受け、母・八重子さん(75)が胸の内を語った。
毎年、ツアーのスケジュールを決めるにあたって目標を立てている上田だが、ここ5年ほどは現役を続けるべきか否か悩んでいたという。最終的な決断を打ち明けられたのは半年ほど前。「まだやれるという思いを常に持っていたし、気持ちは頑張れるけれど、いろいろな人の話を聞いて決めたみたいです。これまでもころころ気持ちが変わったので、“またする”って言うかなと思ったけれど、これで最後と本当に決めたみたいです。やるだけやったと言っているし、よくやったなと思います」と、娘の気持ちを尊重した。
ジュニア時代から寄り添い、08年から米ツアーに参戦した際も、一緒に渡米した。何事にも100%全力で取り組む娘が行き詰まった際には悩みを聞き、アドバイスしながら二人三脚で歩んできた。実は、八重子さんは飛行機移動が大の苦手。それでも、全国津々浦々足を運んで、18ホールを歩き続けた。試合が終われば、娘と別行動ですぐに熊本へ帰省。家事などを済ませ、またツアー会場へ出向く生活を続けた。「あの子は、ゼロか100の人だから。応援する方も同じ考えじゃないと、と思ってやってきた」と振り返る。
上田が出場できる残り試合は次週の伊藤園レディースと大王製紙エリエール・レディース。出場選手が限られるツアー最終戦、ツアー選手権リコー杯の出場権はまだない。「このままじゃ終われないという気持ちもあるだろうし、最終戦にはどうしても出たいと言っているので最後、悔いなく終わってほしい」とラストスパートに期待した上で、「第二の上田桃子の人生を見せてもらいたいと思っています」と、その後の幸せも願った。