この道25年の熟練トレーナーが東家健太ファームセラピスト(50)だ。昨年からどの軍にも属さず、リハビリ組を含め若鷹たちを支えている。「1軍で活躍するなど選手の目標設定をした上で、トレーナー室の雰囲気から大事にしている」とポリシーを語った。
高校まではサッカーに打ち込み、治療院を営んでいた両親の影響で現職を志した。「人を治すことに興味があった」。前身のダイエー時代の99年に球団入り。1軍のトレーナーとして、いきなり担当したのが工藤公康氏だった。通算224勝を挙げた工藤氏は体への意識が高く、「筋肉の繊維一本一本まで(こだわっていた)。本当にとても勉強になりました」とプロとは何かを学んだ。その後も斉藤4軍監督、小久保監督、秋山幸二氏らの現役時代を支えた。
長年関わり続けてきたホークスを「一体感が生まれた時に凄く強いチームになる」とみている。若いスタッフには経験を伝えることもあるベテランの存在は欠かせない。
◇東家 健太(とうげ・けんた)1973年(昭48)12月31日生まれ、広島県出身の50歳。可部ではサッカー部に在籍。99年にダイエーに入団し、1軍トレーナーを歴任し、今年から現職。