レアル・マドリードのアンチェロッティ監督が4日、欧州CL1次リーグ第4節の本拠ACミラン戦に向けた前日会見に出席。バロンドール受賞を逃したブラジル代表FWビニシウスについて言及した。
アンチェロッティ監督は冒頭「バレンシアでの悲劇から1週間が経過しました。我々は悲しみに暮れており、被害に遭われた人々は私たちが暮らす場所からそれほど離れていない。一刻も早く困難な問題が解決することを願っている。こういった状況でフットボールのことを話すのはとても難しい。そのことは分かって欲しい。そのため(この会見を)簡単に済ませようと思う」とコメント。
スペインのバレンシア自治州では10月29日から30日にかけ、記録的豪雨による大規模な洪水が発生。今月3日までに200人以上の死亡が確認され、行方不明者も2000人以上というショッキングな出来事が起こった。この影響により直近の敵地バレンシア戦など1部のリーグ戦が延期となっており、複雑な心境を吐露した。
会見の途中で今年のバロンドール“本命”と推されながらも受賞を逃したFWビニシウスの様子について尋ねられると「ビニシウスは悲しんでいるが、それはバロンドールのせいではない。彼はバレンシアで起きたことを悲しんでいる」と言及。
そのバロンドール授賞式は多くの選手がノミネートされながらもイレブン全員欠席という“前代未聞のボイコット”が世界中で話題に。海外メディアからはビニシウスがバロンドール受賞を逃したことへの抗議だと報じられた。自身も最優秀監督賞を受賞したものの欠席したことには「バロンドールはもう過ぎたこと。受賞者全員を祝福する必要がありますが、それ以上のことは何もありません」と多くを語らなかった。