松山英樹の元専属キャディー進藤大典氏が立ち上げたジュニアゴルフ大会「進藤大典ジュニアトーナメント2024 supported by アイダ設計」(主催=ミュアフィールドヴィレッジ株式会社、特別協賛=株式会社アイダ設計)が4日、茨城・サザンヤードCCで開催された。
18ホールのステーブルフォード方式(ポイント加点制)で争われ、高校男子は川口史(千葉黎明高3年)が33ポイント、同女子は清水心結(代々木高1年)が28ポイントで優勝。中学男子は沖田雫(佐倉市立井野中3年)が29ポイント、同女子は木下陽菜子(津市立久居中1年)が24ポイントで制した。4人とも大会初優勝となる。
高校男女の優勝者には副賞として来年のプロトーナメント(男子は調整中、女子はゴルフ5レディース)の出場権が付与され、進藤氏がキャディーを務める。また高校女子の2位と3位、中学女子の優勝者にはゴルフ5レディースの主催者推薦選考会(マンデー)の出場権が付与される。
高校男子の覇者・川口は「1日を通してパッティングが凄く入ってくれました。スタートホールでプロの試合みたいに名前を呼ばれたり、独特の緊張感がありましたが、初めてのポイント制の試合で楽しめました」と感想を語り、来年のプロトーナメント出場に向けて「進藤さんは凄いプロキャディーさんというイメージです。どんなアドバイスをして下さるのか楽しみです。いろいろなことを盗みたいと思います」と目を輝かせた。
高校女子で初優勝の清水は「昨年は(中学女子で)1ポイント差で2位だったので優勝できてうれしいです。ステーブルフォード形式なのでバーディーをいっぱい取らないといけないから、全部ピンを狙って結構攻めるゴルフをしました」と振り返り、出場権を得た来年のゴルフ5レディースに向けて「優勝を目指して、いい位置にいけたらいいなと思います。(進藤氏は)世界を知るキャディーさんなので、いろいろなことを学びたいと思います」と意気込んだ。
中学男子を制した沖田は「ポイント制なのでボギーを打ってもゼロ(ポイント)ということから諦めない気持ちを持ち続けて結構攻めました。思ったよりバーディーが取れて楽しかったです。上手な子がいっぱい出ている中で優勝できたのはすごく嬉しいです。進藤さんは松山さんのキャディを長年務めて、一度はキャディーをしてもらいたいと思っています」と笑顔で話した。
プレーオフの末に中学女子で優勝した木下は「プレーオフは初めてやりました。最初はめちゃ緊張してうまく打てるかなという感じでしたけど、最後のパットが入って優勝できて嬉しかったです。来年は年齢的に日本ツアーの試合に出られるようになるのでゴルフ5レディースのマンデー通過を目指して頑張りたいと思います」と嬉しそうに話した。
ステーブルフォード方式は各ホールの規定打数(パー)のオーバー、アンダー数でポイントが決まり、総獲得ポイントが高い選手が勝利する。バーディーやイーグルで獲得できるポイントが多いため、よりアグレッシブなゴルフが求められる。
ジュニア大会では珍しい競技方式だが、発起人の進藤氏は「チャレンジ精神、ミスしたホールの次のホールで取り返そうとするそういう気持ちをもってもらいたい。また、ゴルフ本来の“いいスコアを出さないといけない”というだけでなく、楽しさも知ってもらいたいなと思ってこの方式を使っている」と採用の意図を説明した。
この大会は今年で4回目の開催。進藤氏は「大会の認知度も上がっていて、定員の2・5倍ほどの応募がありました。今回も子どもたちから“楽しかったです”という言葉をたくさんもらいました。辛い思いをしてゴルフをするのはプロになってからでいいと思っています。アマチュアの頃は、悔しい気持ちもあるけど、楽しんでもらってゴルフが好きという気持ちを忘れないでやってもらいたいです」と話していた。