漫画、芸術界の巨匠・楳図かずおさんが10月28日、死去した。88歳。楳図さんの大ファンで、自身の芸名を楳図さんの代表作「漂流教室」から取り入れるなど親交のあったタレント・中川翔子がSNSを通じ、思い出を振り返り故人を偲んだ。
楳図さん作品の大ファンとして知られる中川。「大好きな大尊敬する本当の神様 楳図かずお先生 もうお会いできないなんて信じられないです」と、訃報を受け悲痛な思いを投稿。
22年に東京・六本木で開催された「楳図かずお大美術展」での2ショットを添え、「2年前のこの時がお会いできた最後になってしまいました とても純粋で優しくてあたたかくて あまりにも大きな存在です」と偲んだ。
中川は過去に芸能界を辞めようと思っていた時期に楳図さんと偶然対面し、「最後に“またね!”って言ってくださって、その3文字に救われて。“辞めなければまた会えるかもしれない!”って思って(頑張った)」と、楳図さんの存在が芸能活動を続ける理由だと明かしていた。この日、「楳図かずお先生があの日 またね!と声をかけてくださったから私はあの時仕事をやめなかった」と振り返り、「翔子という名前の文字も 大好きな漂流教室の翔ちゃんからいただきました」と告白。「わたしの人生は楳図かずお先生のおかげで今があります」と感謝を伝えた。
また「純粋な少年のような心と 緻密で唯一無二の絵とイマジネーション 楳図かずお先生の紡ぎ出す世界に救われた人が世界中に居ます 素晴らしい作品と人柄に、心から感謝しています」とつづり「喪失感でいっぱいです またお会いすることがいつも私の夢でした」と吐露。「素晴らしい作品たちは永遠に これからもたくさんの人たちに届き続けます」と願いを込めた。
最後に「楳図かずお先生、永遠に大好きです」と、天国の楳図さんへのメッセージで、あふれる思いを締めくくった。
楳図さんは1936年9月生まれ、和歌山県出身。1955年に貸本漫画家として活動を始め、「週刊少年サンデー」などに作品を発表。55年に「森の兄妹」でプロ漫画家デビューを果たした。代表作は「漂流教室」「まことちゃん」など。ホラー、SF、ギャグと幅広い分野で漫画文化へ貢献した。