ソフトバンクの和田毅投手(43)が今季限りでの現役引退を発表したことを受けて、同じ松坂世代の楽天・後藤武敏打撃コーチ(44)が取材に応えた。後藤コーチは法大4年秋の早法3回戦で早大・和田に東京六大学リーグ個人通算新記録となる444奪三振を喫した。プロ入り後も通算28打数2安打、打率・071、1打点と大の苦手にしていた。
一問一答は以下の通り。
――松坂世代最後の現役、和田が引退。
「率直に寂しいっすね。最後の1人だったんで、球場で会った時ももっと長くやってくれとずっと言ってたんで。でも、やっぱり本人が、和田自身はそうやって覚悟を持って決めたことなんで。まずは、お疲れ様って言いたいですね」
――高校時代に対戦は?
「高校はないですけど、大学時代で新記録の三振を喫しているという。それからプロに入って、多分20何タコぐらいしてるんじゃないですかね。なかなか打てなかったですね」
――和田の良さとは。
「なんて言うんすかね、スピードもそうですけど、ストレートでも打って前に飛ばないストレートって言うんですかね。だから球速以上のストレートのキレ、伸びをすごく感じてていて、その中で変化球のキレがいいんで、そうそう打ってなかったですね」
――奪三振新記録の打者になったのは誇れる部分か。
「誇れますね。ただ、あの時は僕も法大のキャプテンをやってて、(先輩となる)江川さんの記録っていうのもあって、法大戦では絶対に新記録だけは阻止しようとチーム全体で伝えてた中で、自分が三振しちゃったんで(笑い)」
――松坂世代の指導者も増えた。後進育成への期待も。
「そうですね。うちでも早川は一緒にやっているんですかね。やっぱそういうのを見てたら和田自身を慕っていく選手っていうのが、他のチームでも凄く多いように感じるんで。そういう意味では野球界に残って、1人の指導者として、頑張ってほしいなっていう気持ちはありますけどね。でも、今はゆっくりね。長年ずっとこう酷使し続けた体なので、ゆっくりしてほしいっていうのと、はい」
――長年活躍して改めてすごい投手。
「長年アベレージで活躍してのは、そこは凄いなと思いましたね。いつも同じようにこう活躍してて、いい悪いが少ないピッチャーだなっていうのは」
――一時代が終わるのは寂しい。
「寂しいな。でも和田がいてくれたから、だからまだまだっていう気持ちが、やっぱり少なからずあったっすけど、和田が引退しちゃってって言ったら、やっぱり寂しいなって。凄く。だからきょうニュース見た時にちょっとショックだったですね。えーみたいな。僕はもう来年もまだやると思ってたから。でも、自分で決めたことだから、まずは家族とゆっくりしてもらいたい」