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ソフトバンク・和田毅 引退試合固辞した理由 「城島さんに怒られて…ずっとそういう気持ちで」

スポニチアネックス 2024年11月5日 17時51分

 現役引退を発表したソフトバンクの和田毅投手(43)が5日、福岡市内で記者会見を行った。

 「私、和田毅は今シーズンをもって引退します。たくさんの方からメールとか電話いただいて、返信もできていないんですが、この場を借りて伝えさせていただきます」とあいさつ。

 プロ野球選手として大事にしていたこと、こだわりを持ってきたことを聞かれ、「難しいですね…最後の引退試合をしないというか、ファンあってのプロ野球。一人で優勝できるものではない。人のためにやることは時にはもちろん大事だけれど、みんなの力が集まって、同じ方向を向いて勝ち得ていくことが大事。それを自分も大事にしていましたし。チームあっての自分という気持ちでずっと戦っていた」と回答。

 球団からは引退試合を打診されていたが、「いろんな人の考え方はありますけれど、ホークスは優勝したし、優勝して引退試合とか引退の報告をして、ファンや選手もそうですし、空気的に自分で言うのも変なんですけど、和田のために日本一になろうとかそういう空気には絶対したくなかった」とし、チーム全員が同じ方向を向いて戦ってほしいという思いから固辞したという。

 そうした考えについて「一番最初に引き継がせてもらったのは、城島さんで。城島(健司)さんに怒られて、教わってから、ずっとそういう気持ちで22年続けられて良かったと思います」と、捕手だった城島健司にかつて諭された出来事を胸に過ごしてきたと明かした。

 シーズン終盤での引退試合は固辞したが「もしも可能であれば、来年3月にセレモニーになるのか、引退試合になるのかわかりませんが、そこでお願いしたいと球団には伝えています」とし、ファンに感謝を伝えたい意向を示した。

 和田は、昨秋に就任した小久保監督から開幕ローテーション入りを確約され、本拠地開幕戦を任されたものの、負傷により回避。今季は先発で2勝に終わったが、シーズン終盤では救援としてプロ初ホールドを記録するなど存在感を示していた。

 ただ、ポストシーズンへ向けた10月13日の実戦形式マウンドで左足を痛め、CSファイナルS、日本シリーズでは登板がなかった。球団側は来季も戦力として評価していたが、日本シリーズ終了翌日の4日に和田から引退の申し出があり、チームも了承した。

 2002年自由獲得枠でダイエーに入団。03年の1年目には14勝で新人王となり、日本シリーズでは胴上げ投手となった。10年には最多勝とMVPを獲得。16年にも最多勝、最高勝率に輝く。12年からはメジャーにも挑戦し、現役22年間で165勝を挙げた。

 1989年に誕生のダイエー入団では最後の現役選手だった。

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