先月4日に88歳の誕生日を迎えた北島三郎が5日、東京都八王子市で開催された「令和・歌の祭典2024」に出演、同日発売の新曲「東京の空」をお披露目した。
同じ日本クラウンに所属する美川憲一(78)、鳥羽一郎(72)、瀬川瑛子(77)、純烈、三山ひろし(44)らに加え、同郷の細川たかし(74)や藤あや子(63)ら後輩歌手29組が集合。同社の創設メンバーである北島の米寿を祝福するステージとなった。
公演終盤の46曲目は、同社の片岡恵介社長(59)が作詞、作曲家の道を北島に後押しされた弦哲也氏(77)作曲の「東京の空」。「歌に歌手人生の全てが出てくる。歌っていて泣きそうになる」と北島の半生を描いた新曲を歌い終わると満足げな笑顔。「皆さん88歳のCDを買ってください」と笑わせた。続く「風雪ながれ旅」は1コーラスを尺八の演奏でラップ風に歌っただけで、後は出演歌手に任せた。
「(車椅子でちゃんと歌えなくて)歌い手として恥ずかしい。もしかすると、もうこんな舞台で歌うことはないかも…」と衝撃的な告白。しかし、続けて俳優の仲代逹矢(91)と「100(歳)まで頑張ろうと約束しました」と明かしてファンを安心させ、ラストは「まつり」を全員で歌い上げた。
昨年6月の中野サンプラザ以来、1年5カ月ぶりにファンの前で歌うステージのオープニングは代表曲「北の漁場」。出演歌手全員と合唱した北島は「あっという間の88年。夢中になってみんなに支えてもらっているうちに88歳になった。生かされているから、その分一生懸命にみんなと歩いていきます」と力強く宣言した。この後、後輩歌手らが次々と北島のヒット曲などをカバーして歌い上げると「勉強になる」と満足げに聞き入っていた。 (元尾 哲也)
《同じ北海道出身 細川とジョーク「間違うの得意」》同じ北海道出身の細川は「88歳は本当に素晴らしい。北島御大は元気いっぱいだし、100歳まで歌ってほしい」とエールを送った。「新曲は初めて歌うから間違っちゃうかも」と不安な様子を見せる北島にすかさず「リハーサルは完璧でしたよ」と太鼓判。すると「(細川は)歌を間違うのは得意だからなあ」とジョークで返され、笑いに包まれた。藤あや子は「一緒のステージに立たせてもらうだけでも光栄。北島さん、大好きですよ!」とラブコールを送っていた。