ドジャースの4人の担当記者たちが、ドジャースが右腕ウォーカー・ビューラーにクオリファイングオファーを出さなかったのは驚きであると指摘している。
ロサンゼルスタイムズ紙のジャック・ハリス記者、オレンジカウンティレジスター紙のビル・プランケット記者、大リーグ公式サイトのフアン・トリビオ記者、スポーツ専門サイト「ジ・アスレチック」のファビアン・アルダヤ記者だ。彼らはチームをフルシーズン取材しており、数多くの記者の中でも信頼性の高い「コア4」だ。
ビューラーは24年の公式戦では5.38の防御率で、すでに2度のトミー・ジョン手術を受けている30歳、ゆえに不安要素はある。しかしポストシーズンでは大活躍。ナ・リーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズでは3試合に登板し10イニングで無失点、5安打13奪三振、無失点だった。ワールドシリーズ第5戦はヤンキース相手に9回に登板、最後の3つのアウトを取り、胴上げ投手になった。
しかしながらドジャースはビューラーに1年2105万ドル(約32億1875万円)のクオリファイングオファーを出す価値はないと判断した。アルダヤ記者は「この10月に価値を最も高めた選手はウォーカー・ビューラーかもしれない、結果として年俸も(825万ドル=約12億6142万円=から)上がる。このオファーは、彼に来季フルシーズンをドジャースで投げて、自身の評価を再び高めるチャンスを与えるし、(来季に向けて先発投手の補強が必要な)ドジャースにとっても有益だったはず。しかしながらビューラーはドラフト指名権の補償が付かない状態で市場に出る」と指摘している。
ドジャースはこの冬のFA市場で先発投手市場に積極的に参加する予定。であれば、1年2105万ドルのビューラーは決して高くない。ドジャースはビューラー側と引き続き交渉を続けるが、ドラフト指名権の補償が付かない状態で市場に出してしまったことで、他球団に奪われるリスクが高まったのである。