経済アナリストの森永卓郎氏(67)が6日、ニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」に出演。宅配便大手ヤマトホールディングス(HD)が5日に発表した2024年9月中間連結決算は、純損益が111億円の赤字(前年同期は53億円の黒字)だったことに言及した。
インターネット通販の荷物量が伸び悩んだほか、荷物の単価が想定を下回ったことが響いた。中間決算での赤字は19年以来となる。
小口の法人も振るわず、人件費の増加や貨物専用機の先行投資も重荷となった。売上高は前年同期比3・0%減の8404億円だった。栗栖利蔵副社長は5日の記者会見で「お客さんとの交渉で単価アップが見込めず、収益が追いつかなかった」と述べた。
森永氏は「私がシンクタンクにいた時に物流担当の人がいたんですよ。朝から晩まで物流ばっかりやっているんです。この研究員の話で“ああそうなんだ”と思ったのは、普通の素人の人は、景気が悪くなって消費が落ちてきて買い物の量が減るから荷物が減るという順番で考えるんですが、データをきちんと見ていくと実は逆なんです。荷物の量が落ちていって消費が落ちて景気が悪くなるという順序でずっと経済が動いている」と言い、「だからこれは非常に危険な数字で、荷物の量が落ちてくると、これから消費が落ちて景気が失速するんですよ」と自身の見解を述べた。