経済アナリストの森永卓郎氏(67)が6日、ニッポン放送「垣花正 あなたとハッピー!」に出演。経済政策について、石破茂首相に“要望”した。
森永氏は、宅配便大手ヤマトホールディングス(HD)が5日発表した2024年9月中間連結決算は、純損益が111億円の赤字(前年同期は53億円の黒字)だったことに言及。「普通の素人の人は、景気が悪くなって消費が落ちてきて買い物の量が減るから荷物が減るという順番で考えるんですが、データをきちんと見ていくと実は逆なんです。荷物の量が落ちていって消費が落ちて景気が悪くなるという順序でずっと経済が動いている」と指摘した。
この話題から、現在の経済政策に触れ、「これはまだ業界の人はまだ言っていないんですが、私は7月期から9月期の日本のGDPがマイナス成長に陥っている可能性もあるんじゃないかって。(ここまでの日本のGDPは)少しずつ戻ってきて、かろうじてプラスでずっと来ていたんですけれども一気に失速に向かうか、すでに向かっているかも知れない」と持論を展開。
そのうえで「政治の世界は、今ぐちゃぐちゃでこう着状態。本当だったらこの時期に思い切った経済対策を打たないと傷が深まる。でもそういうことをできる状態になってないんです。政権はもう死に体といってもいい状態で、そんな中で玉木さんが(103万円の壁で)コネるっていう」と言い、「私が言いたいのは、すぐに補正を組めということ。そうしないと、坂道を転げ落ちちゃうぞと。経済対策最優先というのを今すぐやるべき」と強調。
続けて「安倍内閣が盤石だった時は、こういう時はすぐに補正予算を組んだ」と言い、「何兆円という経済対策を打つべき。意味のないことやってもしようがない。今回分かったのはサラリーマンの所得が減ってるから荷物が減っている。103万円の壁を引き上げるのもいいんですが、ただ現実問題として実施するとすると年末に税制大綱を発表して最短で来年から実施できるわけです。つまり当面の足もとに効果がないわけです。1番分かりやすいのは例えば国民1人当たり5万円ずつ配りますよとかというのが即効性があるんです。だから石破さんに言いたい。リーダシップ発揮しろ。玉木さんが目立っちゃっている」と主張した。