ジャーナリスト池上彰氏(74)が6日、テレビ朝日系「大下容子ワイド!スクランブル アメリカ大統領選挙 開票速報SP」(前9・55)に生出演し、投開票が始まった米大統領選で共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)が当選した場合の行動を見通した。
トランプ氏と民主党のカマラ・ハリス副大統領(60)との戦いは、大統領選史上まれに見る大接戦。そんな中、トランプ氏は激戦州の一つ、ノースカロライナ州で勝利を確実にし、過半数の270人の選挙人獲得へ前進している。しかし、ミシガン州、ペンシルベニア州、ウィスコンシン州など他の激戦州はいまだ大勢が見えておらず、拮抗した状態が伝えられている。
20年の大統領選でバイデン大統領に敗北したトランプ氏の支持者が翌年1月、連邦議会を襲撃する事件が起き、5人が死亡、30人以上の逮捕者が出た。池上氏は「死者まで出ました。かなりの人間が有罪判決を受けているんですが、トランプさんが大統領になったら恩赦を与えると。全員、刑務所から出すと公約しています」と解説した。
一方、トランプ氏自身もニューヨーク州、ジョージア州の州法や連邦法違反で、複数の罪に問われている。これについて、池上氏は「連邦法違反に関しては、司法長官に起訴を取り下げろとか、自分で自分に恩赦することが可能」と説明。一方で、州法に関しては「州法違反になるのでそうはいかない」とした。
ニューヨーク州では、不倫の口止め料支払いをめぐり、事業記録を改ざんした罪など有罪になった34件について、同州地裁裁判長が量刑の言い渡しを大統領選後の今月26日に延期すると発表した。これについて池上氏は「裁判官が禁錮何年と量刑を言い渡すのが選挙の後となっているんですが、大統領になっちゃうと、“ニューヨーク州の法律に違反するから刑務所に入れ”とは言えないんじゃないかという問題も出てきます」と懸念した。