将棋の藤井聡太王将(22)=7冠=が自らの半生を初めて絵本にした「ぼくは将棋で世界をえがく 藤井聡太ものがたり」(世界文化社)を7日、発売する
。5歳で出合った将棋での思い出、14歳2カ月で史上最年少の棋士になり、年齢差62歳の加藤一二三・九段とのデビュー戦から史上最長の29連勝を達成。17歳11カ月で史上最年少タイトルの棋聖を獲得した。
また昨年10月には21歳2カ月で全8冠を独占した。それらの記録の数々を藤井からのインタビューを元に、色彩豊かな絵と合わせて一冊にした。
王を動かす原寸大の右手の写真や子供の頃に好きだった遊び、好きな駒、プレッシャーとの向き合い方についても回答。どうして強くなれたのかという、本質的な問いにも答えている。
同社は発売のきっかけについて、「幼い頃に好きになったことが困難を乗り越える勇気をくれる」をテーマに絵本の題材を探したところ、藤井の存在が浮上したという。藤井には子どもたちへの普及と共に、好きなことに全力で取り組む楽しさを伝えたいとの同社の思いに共感してもらえたのでは?との印象を語った。
母から定跡本を読んでもらいながら棋譜並べをしたエピソード、友達と遊んでいても将棋教室の時間になると切り上げて教室へ向かったという。
藤井は読者へのメッセージとして「将棋の たいきょくでは 2日かけて ずっと しょうぶを することも あります。『どうして そんなに ながい じかん、ずっと かんがえて いられるの?』と きかれることが ありますが、ただ むちゅうになって いるうちに じかんが たってしまうのです。おもしろくて かんがえて いるうちに しゅうちゅうりょくが たかまっていくのだと おもいます。やっぱり なにか むちゅうになれることを みつけることが しゅうちゅうするための いちばんの ちかみちなのだと おもいます。みなさんにとって むちゅうになれる ものを 見つけてくださいね。藤井聡太」と記している。