オリックス・山崎の“再生計画”が本格始動した。秋季高知キャンプ2日目で初のブルペン投球後、厚沢投手コーチを中心に岸田新監督、牧野2軍投手コーチらも付き添い、静止時の姿勢や体重移動をレクチャー。午後からの個別練習では水本ヘッドコーチ、斎藤戦略コーチも入れ替わりながら見守った。計5人の首脳陣の前で約1時間にわたり、ネットスローやシャドーピッチングを繰り返した。
「体も大きくなって、バランス的にもちょっと崩れているところがあるので。修正という意味のドリルをやりました」
新指揮官は、そう意図を説明した。背部の故障に見舞われた今季は7登板止まり。シーズン前の92、3キロから離脱期間を経て現在は自己最重量の97、8キロまで増量した一方、体格の変化によって本来の投球フォームからバランスのズレが生じた。山崎は「走るにしても投げるにしても違和感があった。(投球モーションの)始動からおかしい」と苦悩を吐露。今季まで投手コーチだった岸田監督から「頭のブレとかがあるので、シンプルに真っすぐホームの方に向かっていけるように」と助言された。指揮官が撮影した動画をのぞき込み、首脳陣からの助言を耳に入れて振りかぶる動作を続けた。
昨季は53登板で9セーブ27ホールドを挙げ、チームの3連覇に貢献。再浮上を期す最速160キロ右腕に、岸田新監督は「(変化は)まだこれから。時間をかけながらやれたらいい」と親心をのぞかせた。 (阪井 日向)