大リーグの球団幹部らが集まるGM会議が5日(日本時間6日)にテキサス州サンアントニオで始まり、ロッテからポスティングシステムでメジャー挑戦する可能性がある佐々木朗希投手(23)について、会見したア・リーグ球団の幹部らは具体的な言及を避けるなど、慎重だった。一方でスポーツ専門局ESPNはオフのFA選手ランキングトップ50を発表。全体2位、投手ではトップに佐々木を選出した。
圧倒的1番人気のソトに次ぐ2位という抜てきに、注目度の高さがうかがえた。25歳未満の海外選手の獲得に使える資金は、球団ごとに総額が制限されてマイナー契約しか結べないため、12月15日までに契約するなら、契約金は約250万ドル(約3億8500万円)と予想。それ以降ならシーズンごとの同総額の集計が一度リセットされるため、約700万ドル(約10億7800万円)とした。「偶然の一致か、その総額を現在250万ドル残しているのがドジャース。やはり今回もドジャースが有利なのか」と指摘。「佐々木には少なくとも2億ドル(約308億円)以上の価値があると見込まれるが、このオフならいずれにしても破格の格安契約となる」と伝えた。
ヤンキースのブライアン・キャッシュマンGM、ブルージェイズのロス・アトキンスGMらは「特定の選手のことは話せない」とした上で、「(投球は)見たことがある」と興味は認めた。ツインズのデレク・ファルビー編成本部長は「素晴らしい才能の持ち主だ。もしメジャー挑戦するなら教えてくれ、すぐ準備する」と話した。
会場では日本メディアに「佐々木はどうなっている?」と質問する米メディアの姿も目立った。最速165キロの令和の怪物の存在感が、静かに会場を支配していた。(杉浦大介通信員)