パドレスのダルビッシュ有投手(38)が8日、古巣・日本ハムの秋季キャンプが行われているエスコンフィールドをサプライズ訪問した。当初はグラウンドに下りる予定はなかったが、23年1月に米国で合同自主トレした伊藤大海投手(27)らと練習も敢行。レジェンドOBの突然の登場に、居合わせたファンも大感激の初訪問となった。
え、本人?エスコンフィールドに居合わせたファンが、騒然となった。左翼後方のグッズショップ。ダルビッシュが家族とともに、借り切り状態で買い物を始めた。ガラス越しにその光景を見ようという人だかりができ、警備員が拡声器で「立ち止まらないでください!」と呼びかける事態に。レジェンドの突然の登場に、SNSでも即「ダルビッシュ有」がトレンド入りした。
電撃訪問だった。ダルビッシュは、この日早朝、東京から空路で北海道入り。秋季キャンプが行われている昨年開業した古巣の新本拠地を初訪問した。日本ハムの練習を訪れるのは16年のアリゾナキャンプ以来8年ぶり。バックネット裏では球団関係者らと久しぶりの再会を喜んだ。球場を堪能する間に「やっと来ることができました」と自身のSNSも更新した。
大型ビジョンに歓迎のメッセージを表示するなど、温かく迎えた球団関係者の計らいもあり練習が終わったグラウンドで当初は予定になかった練習も行った。08年から4年間、ともにプレーした1学年先輩の宮西と外野で談笑しながらのノック。トレーニングルームでは伊藤、今川らと一緒にウエートトレーニングも行った。昨年3月のWBC以来の再会だった伊藤も「知識量が凄い。僕自身、足りないことがたくさんある」と改めて尊敬の念を口にした。
以前「ファイターズのユニホームをもう一回着たい気持ちは絶対にあります」と古巣への思いを口にしていたダルビッシュ。球団を通じ「聞いていた通り素晴らしいスタジアムだった。ファンとの距離も近く、いい雰囲気」とコメントした。「TOWER11」と呼ばれる施設の壁面に大谷(ドジャース)とともに描かれている自身の壁画には記念のサイン。最後はマウンドに立って景色を目に焼き付けていた。(清藤 駿太)
▽ダルビッシュの日本ハムアリゾナキャンプ訪問 レンジャーズ時代の16年2月12日、古巣の米国キャンプを訪問。5分ほど立ち話をした栗山監督は「選手には刺激になる」と歓迎した。前夜は大谷(現ドジャース)、中田(現中日)、杉谷(引退)らをホームパーティーに招き、交際中だった聖子さん特製のピザやスペアリブでもてなしていたが、この日、あいさつに訪れた大谷には「おう」とだけ返す塩対応。「カメラもいっぱいいますし…」と、注目を集める後輩への気遣いを見せた。