阪神・伊藤将が左打者封じへ、シュート習得に再挑戦する。ブルペンで栄枝を相手に約10球を試投。ブルペン捕手に左打席に立ってもらい、内角をえぐる感覚を養った。
「秋は試せる時期なので、遊び心を持ちながら投げてみた。使えるようになったら大きい」
自己最少の4勝に終わった今季は左打者に打率・318と打ち込まれた。もともと、内角へ沈むツーシームが持ち球のひとつだが、より直球に近く、より真横に滑るような軌道となるシュートを手札に加え、復活を期す。投球を受けた栄枝も「ツーシームより横に食い込んでくる感じだった。制球力とキレが出れば、打者が振ってくれる球になる」と手応えを感じた。
伊藤将は言葉に力を込める。「左打者に対して外へ逃げるボールだけだとしんどくなる。食い込んでいくボールがあれば、投球の幅も広がるかなと思う」。切れ味鋭いスライダーに2年前に一度は断念したシュートが加われば、視界は一気に開けてくる。(松本 航亮)