ロッテは9日、佐々木朗希投手(23)が大リーグ球団へ移籍するのためのポスティングシステムを申請する方針を固めたことを発表した。海外FA権を持たない選手が大リーグ移籍するための制度で、申請手続き後に全30球団に告示され、入団交渉が可能になる。
チームは今季71勝66敗6分けの3位で、CSファーストSで日本ハムの前に敗退。シーズン終了後、松本尚樹球団本部長は佐々木のメジャー挑戦について「入団当初から毎年話をしているので、今年もそういう話をすることになる」と語っていた。佐々木は越年交渉となった今年1月27日の契約更改後、「将来的にメジャーリーグでプレーしたい思いはある。入団当初からメジャー挑戦の夢は球団に伝えていた」と明かしていた。
佐々木は昨オフ、キャンプインまで1週間を切った1月26日に駆け込みで契約を更改。未更改ならば、自費でのキャンプ参加どころかキャンプ不参加という可能性もあったが、直前で最悪の事態は回避された。
一夜明けての会見では冒頭で「公の場で自分からコメントを出す機会がなかったので、ご心配をおかけしてしまった」と謝罪。改めて「将来的にメジャーリーグでプレーしたい思いはある。まずはしっかりと目の前のシーズンをプレーすることが大事」と話していた。
ロッテとは代理人を通してメジャー挑戦を巡る交渉。2022年オフには2023年シーズン後のポスティングシステムによるメジャー挑戦を球団側に要望するなど早期挑戦を目指す佐々木側と球団の交渉が長期化した。昨オフの会見前には松本尚樹球団本部長が報道陣に「佐々木がわがままを言っているとか、ごねたりとかは全くない。球団側に至らぬ点とか落ち度があった」と説明。会見後には「途中経過を言えばよかった」と反省し、移籍を認めるタイミングについては「分からない。将来的にという話。その都度オフは話し合いましょうという感じ」と語るにとどめていた。
佐々木は昨オフの会見で「入団当初からメジャー挑戦の夢は球団に伝えていた」とも明かし「じっくり時間をかけて話し、お互いしっかり納得する形で契約できたと思ってます」と強調した。メジャー挑戦の時期に関しては明言を避けたが「毎年コミュニケーションは取ってやっている。球団にも理解してもらっているという認識」と話していた。