高知県安芸市で秋季キャンプ中の阪神が9日にキャンプ2度目の紅白戦を実施した。来季レギュラー取りを目指す前川は3打席目に右中間フェンス直撃の強烈な二塁打を放った。佐藤蓮から放った強烈な1本は「1打席目の三振が良かった」と空振り三振が伏線になったと明かした。
「テーマの脱力をはき違えていた。1打席目は棒立ちだった。これは違うと思って、2打席目以降は重心を低くした」
小谷野打撃コーチのアドバイスで、このキャンプは脱力をテーマにして過ごしている。力を抜いて構えた第1打席でバットが空を切り、「自分で気付いた」と即座に修正。上半身の力を抜きながら、下半身はこれまで通りどっしり構える――という新しい感覚で臨んだ2打席目に、及川から強烈な中直を打ち、手応えをつかんだ。
試合を通じて、気付き→仮説→実行→結果→検証という成長過程を踏み、「3打席とも良かった」と充実した表情で引き揚げた。