大リーグ公式サイトが10日、9日にロッテがポスティング申請することを発表した佐々木朗希投手(23)の移籍先を各球団幹部の情報を基に予想した。
同サイトは昨オフにドジャースと12年総額3億2500万ドル(決定時のレートで約461.4億円)の大型契約を結んだ山本由伸の例を挙げ、ア・リーグの球団幹部の話として「これは山本のようなシチュエーションではない。彼(佐々木)がチームを選ぶ際に金銭は主要な問題にはならないだろう」と語ったという。
現在23歳の佐々木は25歳未満の海外選手獲得時に契約金や年俸総額が制限されて、マイナー契約しか結べない「25歳ルール」の対象であることも紹介された。契約金も大谷翔平が2017年のオフにエンゼルスとサインした時(契約金231万5000ドル=当時約2億6000万円)のように、国際ボーナスプール内に制限される。国際選手の契約期間は例年1月15日から12月15日まで。各球団は割り当てられたボーナスプールの中で、複数の選手と契約を結ぶ。今年はすでに11月であるため、大部分のチームはボーナスプールの大部分を使い切っており、残額は限られている。
ア・リーグの球団幹部は「チームは単に最大の小切手を切るのではなく、自身を売り込まなければならない。どの球団も佐々木が求めているものを持っているわけではないので、同じ土俵には立てないかもしれないが、年俸の大小は必ずしも重要ではない」と語った。大リーグの球団幹部はドジャースとパドレスが有力候補と考えているというが、ナ・リーグの球団幹部は「2強とまではいかないだろう。しかし、この2つが最も論理的な落としどころだろう」と話したという。
ドジャースは大谷翔平と山本の加入により「日本で最も人気のあるチームの1つになった」とし、パドレスも「佐々木は前回のWBCでダルビッシュ有と親密な関係を築いており、それがサンディエゴにおいて勧誘のアドバンテージとなるかもしれない」と予想した。
また、同サイトは情報筋の話として「佐々木にチャンスを持つ可能性が最も高いのは西海岸の球団や過去に日本人選手を獲得した球団だ」と予想。幹部が予想する移籍先として、ドジャース、パドレスに加え、ジャイアンツ、ヤンキース、メッツ、ブルージェイズ、カブス、レンジャーズなどが挙げられたという。また、ア・リーグの球団幹部は「東海岸のチームの中では、メッツが最も有望だと思う」と話していることも伝えた。
大リーグ幹部が懸念している点は、投球回の少なさと指摘。「大リーグ球団が彼のNO.1先発投手としての可能性に夢を膨らませているが、ある幹部は、イニング数の少なさを考慮すべき」と話しているという。
その上で「彼は大リーグの打者にとって非常にタフになるだろう。しかし、彼と契約する球団はいきなり200イニングを投げるような仕事を期待してはならない」と締めくくった。