シンガー・ソングライター槇原敬之(55)が9日放送のFM COCOLO「槇原敬之・Sweet Inspiration」で、昭和のある名曲の歌詞への素直な疑問を口にした。
「不思議だなって思ってることで…」と切り出し、「神田川っていう曲の歌詞。歌詞を書かれたのは、(大阪府立春日丘)高校の先輩なんですよ。喜多條忠さん」と明かした槇原。同曲ではカップルが一緒に銭湯に行き、女性がいつも洗った髪が冷えきり震えるまで待たされる。男性は出てきて彼女を抱きしめ「冷たいね」と言う。「その後、“ただあなたの優しさが怖かった”って…優しいか?」と槇原はつぶやいた。
「それはずっと謎だなと思ってて。僕の間違いなのかな…と。一緒に出ようって言ったのに長風呂で待たされて“冷たいね”って言われて。優しさが怖かったっていうこの女性ってどんな感じ?と」と、その心理を今ひとつできないようだ。「でもこれは僕がそう思ってるだけで。ご本人(喜多條さん)が亡くなられたんですよ。ご本人にお会いできる可能性もあったかもなので、どういう歌なのかを聞きたいな…とずっと思ってました。長年の謎で…優しさという落とし方に何が込められてるのかな、と」と、高校、そして作詞家としても先輩の喜多條さんとの対面がかなわなかったことを惜しんだ。
「でも、良い曲なんですよ。メロディーも素晴らしい。かけよう!もうちょっと考察をしよう」と同曲をオンエアした。「面白いね、歌詞考察。良い曲ですね…切ないというか、当時のフォーク世代の人たちの生活ぶりが伝わってくる。時代の空気がぐっと詰まっていて」としみじみ語った。
さらに、「あ、そういえば!コンサートの帰りにエスカレーターを降りようと思ったら、突然おじさんがグイグイッと来て。誰だろう?と思ったら、南こうせつさんでした。すごくうれしかったです」と振り返り、笑っていた。