アストロズからFAの菊池雄星投手(33)が10日、岩手県花巻市のホテルで「花巻信用金庫創立75周年記念講演会」に登壇し、「僕が野球を通して学んだこと~夢を持つこと、そして習慣にすること~」と題して講演した。
地元の小学校、中学校の野球少年、少女を対象とした講演で、菊池は自身が中学2、3年の時期は自身が午後4時~10時まで毎日練習し、最速120キロだった球速が一気に138キロまでアップした過去を披露。「僕は中学2年生まで控え投手、外野手のベンチメンバーだったので、当時の同級生には“雄星がプロ野球選手、メジャーリーガーになるとは思わなかった。俺がなると思っていた”と本当に言われます。雄星でもできるなら自分でもできると思ってほしい」とメッセージを送った。
後半には質問コーナーも開催。保護者から「将来的に岩手で指導者として戻ってくる可能性」について問われると「僕は50歳まで現役で野球をするつもり。その時に佐々木洋監督が花巻東に(監督として)いれば、是非お手伝いできればと思っている。岩手県は故郷ですので、KOH(菊池がプロデュースした11月に完成する花巻市の複合野球施設)も含めていろいろと活動したいと心の底から思っている」と語った。
講演後に報道陣の取材に応じた菊池は、アストロズがワイルドカードシリーズでタイガースに敗れた後の他球団の戦いは「悔しかったので、1球もポストシーズンは見ていないです」と告白。ドジャースは花巻東の後輩の大谷翔平や山本由伸ら日本選手も活躍して世界一になったが「数日後に世界一になったのを知ったくらいで。それくらい悔しかった」と明かした。ドジャースの世界一を知ったのは「街を歩いていたらそういうのが(ニュースで)流れてきて。“ああ、そうなんだ”という感じ。(自分からニュースを)のぞきにはいかないという感じですね」と話した。
今オフにFAとなる自身の移籍先候補についても言及。「それ(世界一)を実現するかは運もありますし、わからないですけど、そこにコミットしているチームに行きたいという思いがより強まりましたね」と希望を明かした。