バイオリニストの石田泰尚(51)率いる弦楽合奏集団「石田組」が10日、東京・北の丸にある日本武道館で結成10周年を記念したコンサートを開催した。
約3時間のステージではクイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」、布袋寅泰の「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」など19曲を演奏。大きな拍手を送り続けるファンを見つめた石田は「本当に今日はありがとうございました。本当に最高!!!」と感謝していた。
5年前から「立ちたい!」と願っていた聖地での初舞台。組長の思いを後押しするように、8300人の観客が詰めかけた。
第一線で活躍する奏者だからこそ実現できた“型破り”なコンサート。ピアソラの「アディオス・ノニーノ」から始まった第2部は、情熱的な「リベルタンゴ」へと続き、会場を真っ赤に燃え上がらせた。
終盤に披露したディープ・パープルの「紫の炎」では、ステージ前方から炎が噴き上がるド派手な仕掛けで圧倒。武道館ならではの演出で聴衆を釘付けにした。
アンコールでは、観客から組員20人にサプライズが。タケカワユキヒデの「THE GALAXY EXPRESS 999」の音色に合わせて、ファンがスマートフォンのライトを照らし、武道館を銀河空間に変えていた。
多くを語らない組長だったが、拍手に応えた3度のアンコールでは「俺、最強」、「ありがとう」、「石田組長」と胸に書かれたTシャツに着替えて登場。
最後に演奏したオアシスの「Whatever」では、演奏する手を止め、8300人の手拍子に耳を傾けるなど、その交流を愛おしんでいた。